教皇(あるいは法王)という呼称は、ギリシア語のpappas、ラテン語のpapa(または同様の西洋語)の対応語であるが、後二者は元来いずれも「父」を指す単語に過ぎず、古代においては、ローマ総大司教(総主教)およびアレクサンドリア総大司教のみにこの敬称が使用されており、現在でもコプト正教会・東方正教会ではアレクサンドリア総主教に教皇または「パパ」の称号を用いる。教会史家エウセビオスは、パパの称号はアレクサンドリアで3世紀頃用いられたのがはじめだとしている。
日本のカトリック司教団では、長年混用されてきた教皇および法王の二つの呼称を、 1981年2月のヨハネ・パウロ2世の来日を機に「ローマ教皇」に統一することにし、これを一般にも促している。一方で、「法王」の呼称の方がメディアで頻繁に用いられるため馴染みがある、また「きょうこう」とも「きょうおう」とも読める訳語が適切とも思えない、などといった反対意見もある。