紳士服の源流を求めると13世紀の鎧(Armour)にたどり着きます。男性美の極致ともいわれている金属製の鎧は股間にコッドピース(股袋)が取り付けられていました。
男の大切なゴールデンボールとバットを収納するためのものでした。素材が金属から布(麻→木綿→ウール)に変わっても、コッドピースは生き残り、一物を収納するという本来の機能はいつの間にか無くなってしまいましたが、男性らしさを誇張する道具に使われたり、装飾的な要素が表面に出たり、小物入れに変身したりしました。
15、16世紀には男の願望をもろに表現したコッドピースが、大流行しました。17世紀には姿を消したかのように思えましたが、セックスシンボルとしての役割はネクタイに引き継ぎ、その機能はズボンの「金グセ」としていまに残っております。
(番組評価 65/100へえ)