二歩(にふ)は、成っていない歩兵を2枚同じ縦の列(筋)に配置することはできないという、将棋の禁じ手である。すでに歩兵が配置されている筋に持ち駒から歩兵を打つことができない、というルールになる(このルールを初めて成文化したのが大橋宗古 (二代)である)。成った歩兵、すなわちと金のある筋に歩兵を打つことは認められており、禁じ手ではない。しかし、二歩を指しても誰も気づかず、そのままどちらかが投了してしまうと、投了が優先となり、判定は覆らない(全ての反則は投了優先)。
将棋の反則の中では特に起こりやすく、プロの対局においてさえしばしば発生する。棋戦ではNHK教育テレビで放送されたNHK杯テレビ将棋トーナメントで、2005年4月24日放送の先崎学八段 対 松尾歩五段戦(段位は当時、松尾五段の二歩)、2004年6月20日放送の豊川孝弘六段 対 田村康介五段戦(豊川六段の二歩)で注目された。それ以外の対局でも普段から時々起こっており、1977年から2005年までに公式戦での二歩は44回起こっている(2006年1月3日 NHK衛星第2放送「大逆転将棋2006」)。
(番組評価 78/100へえ)