その人の名は生理科学者のジョン・J・R・マクラウド。1876年スコットランド生まれで、1923年に血糖降下作用を持つ物質「インスリン」の発見でノーベル生理学医学賞を受賞しました。ところが、実際にインスリンを発見したのは別の人です。
ジョン・J・R・マクラウドは、1920年にトロント大学の卒業生でウェスタン・オンタリオ大学の時間講師をしていた、バンディングから糖尿病を防ぐホルモンの抽出する実験をしたいという申しいれを受けた。結果に対しては懐疑的であったが、1921年マクラウドが休暇でスコットランドに帰っている 8週間の間の研究室と実験用の10匹の犬の使用と学生チャールド・ベストを助手に使用することを認めた。この間にバンティングらは血糖を下げる有効物の抽出に成功した。休暇から戻ったマクラウドは彼らの成果を見て、研究室の総力をあげてとりかかることとし、生化学に詳しいバートラム・コリップをチームに加えた。大量にインシュリンを抽出する方法を開発し、翌年には糖尿病で瀕死の少年にインシュリンを投与し、命を救い、インシュリンの発見から2年という異例の速さでマクラウドとバンティングはノーベル賞を受賞した。バンティングはベストと賞金を分け合い、マクラウドもインシュリンの精製に功績のあったコリップに賞金の半分を与えた。
なんだかややこしいですね。
(番組評価 83/100へえ)