「ちゃんこ」の語源には諸説様々な話があり、現在でも特定されていない。
まず、「ちゃん」が中国のことで「こ」が中国語で鍋のことだという説があるが、これは長崎で鉄製の大きな中華鍋を「チァングオ」と呼んでいて、長崎に巡業した力士が料理をその鍋で作ったことにより、後に訛って「ちゃんこ」と呼んだとされる。
また「ちゃんこ」は中国そのものを指す言葉だという説もあるが、これは「鍋」と「国」は中国語で似た音だからである。長崎の人が中国から来た鍋を「中国(ちゃんこ)鍋」と呼んでいて、当地に巡業した力士がその料理を「ちゃんこ鍋」と呼んだのではないかというのである。長崎ではこの鍋の名は、後に略して「ちゃんこ」となったとする(かぼちゃの名前の付け方と同様とされる)。
これとは別に、親方と弟子の関係から親方を「父(ちゃん)」弟子を「子(こ)」と置き換え、師弟共に食べるものを「ちゃんこ」と呼ぶようになった説もある。
ただ、いずれの説にせよ既に「ちゃんこ」という言葉が使われていた頃から、言葉の意味としては鍋料理ではなく力士の食事全般を指していたようである。
(番組評価 61/100へえ)