ベルリンの壁は、1961年から1989年の間に存在した東ドイツ(東ベルリンを含む)と西ベルリンを隔てる壁、東ドイツが建設した。
11月9日、「旅行許可の規制緩和」の指令が東ドイツ政府首脳部に提案された。政府首脳部は国内のデモや国外に流出する東ドイツ市民への対応に追われる余り、大した審議もされず、指令の内容を確認したかも怪しい状態で、政府首脳部の審議を通過した。この指令の内容を発表する東ドイツ政府のスポークスマンであったギュンター・シャボウスキー(社会主義統一党政治局員)も、内容がよく分かっていないまま記者会見を始めてしまった。この記者会見場に詰め掛けたジャーナリストは当初半信半疑で、「この指令はいつから実行されるのですか?」と質問したところ、実際には期日が決められていたにもかかわらず、それを伝えられていなかったシャボウスキーが「この指令は即刻実施される」と言ったため、事態は急速な進展を見る。後に国境ゲート付近でゲートを越えようとする市民と、指令を受け取っていない警備隊の間で当該指令の実施をめぐるトラブルが起きることになった。又マスコミによって「旅行が自由化される」の部分だけが強調されてしまったことも混乱に拍車を掛けてしまった。
ギュンター・シャボウスキーの勘違い。
(番組評価 83/100へえ)