死後に西郷の顔だと言われる肖像画が多数描かれているが、基となった1枚の絵(エドアルド・キヨッソーネ作)は、弟・従道の目元に、がっしりしていた従弟・大山巌の顔つきを合成したものであり、キヨッソーネは西郷との面識が一切無かったことから、実際の彼の顔とは異なり細い顔であるという可能性もある。西郷の顔を記憶している人間が当時は多数生きており、特に似ていないとの異論も出ていないので基本的にはキヨッソーネの肖像画は似ているものと思われる。ただし、実際の西郷の耳は耳たぶが垂れたいわゆる福耳ではなく、平耳であったことが近年の研究で明らかにされている。実際の西郷にあって描かれた肖像画のいくつかは、明らかに平耳で描かれている。
(番組評価 74/100へえ)