1968年、アメリカの化学メーカー3M社の研究員、スペンサー・シルヴァーによって発明された。彼は強力な接着剤を開発中に、たまたま非常に弱い接着剤を作り出してしまった。この弱い接着剤は当初、その用途がみつからなかったが、同僚のアーサー・フライが本の栞に応用できないかと思いついた。このエピソードは、偶然から大発明を生む「セレンディピティ(偶察力)」の典型例として知られる。
1977年には試作品が完成し、各企業の秘書課に試供品を配って以来、口コミで広がる。1980年以降、ポストイット(Post it)という商品名で世界中で広まり、現在では100ヶ国以上で販売されている。定番は黄色であるが、売れ行きが伸びるに従って、蛍光色を用いたものや面積の大きいものなど、さまざまなバリエーションが造られている。なお、先端に色の付いたポストイットは、日本の消費者の提案によって実現した。
(番組評価 66/100へえ)